第08章では「骨」について分かりやすく解説していきます。
骨は身体の中で最も硬い組織で、私たちの身体を支え形作って
います。また骨の中心ににある組織が「骨髄」で、こちらも
とても重要な役割を担っています。
前半は「骨」の構造や身体での作られ方(壊され方)について
解説していきます。
「骨髄」については後半で解説しますので、
骨の事をもっと知りたい方はコチラもご覧下さい。
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そもそも、全身の骨はどのような構造になっているのでしょうか?
①全身の骨格
私たちの身体には約200個(新生児では約350個)の骨があります。
各部位の名称

代表的な骨の特徴
頭蓋骨

成人では28個、新生児では45個の骨から出来ています。
それぞれの間には「骨縫合」と呼ばれる骨の継ぎ目があり、繊維状で、産道を通る時に移動出来る様になっています。
ヒトの脳は生後1年で出生時の約2倍、4歳頃には約4倍に成長します。
この成長に合わせて、骨縫合では骨が形成され、少しずつ頭蓋骨も大きくなります。
そして、年齢と共に骨同士が融合し、骨縫合は徐々に閉鎖(消失)していきます。
脊柱(背骨)

26個の椎骨からなり、頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨、尾骨から構成されています。骨と骨との間には「椎間板」と呼ばれるクッションがあり、身体に受けた重力や衝撃を軽減する働きがあります。
また、椎骨の真ん中は空洞で、ここを、手足や内臓を動かすための神経が通っています。
神経が別れて出てくる椎骨の位置によって、頸髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄に分かれます。
肋骨(あばら骨)

胸の左右に各12本ずつあり、肋骨は前側(腹側)では「胸骨」という縦に長い骨と、後ろ側(背中側)では胸椎と繋がっています。胸椎・肋骨・胸骨で構成されるカゴ状の構造は「胸郭」と呼ばれ、肺や心臓など胸部の臓器を衝撃から守っています。
また、肋骨の間には筋肉があり、呼吸の時に伸び縮みし肋骨を上下させることで胸郭を広げたり狭めたりしています。
骨盤

脊柱と大腿骨の間にあり、「腸骨」「恥骨」「坐骨」「仙骨」 「尾骨」からなる。腸骨・恥骨・坐骨は16~17歳頃に融合し「寛骨(かんこつ)」と呼ばれる一体の骨となります。
寛骨には「寛骨臼(かんこつきゅう)」というくぼみがあり、ここに大腿骨がはまり込んで股関節を形成しています。
また、骨盤は男女で最も違いがある骨でもあります。
| 男性 | ||
|---|---|---|
| 骨盤の形 | 縦長 | 横長 |
| 骨盤の入り口 | ハート形で狭い | 横楕円形で広い |
| 仙骨 | 幅は狭く、 突出している | 幅は広く、 あまり突出していない |
| 約60度 | 約90度 |
四肢(手足)の骨

上肢:
上腕は上腕骨、下腕は橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)の2本からなります。
| 上腕骨 | 「二の腕」部分の細長い骨。肩甲骨と肩関節を形成する。 上腕骨がはまり込む肩甲骨のくぼみはとても小さいため、ほかの関節に比べ肩関節の可動域は広いが、その分不安定である。 |
|---|---|
| 尺骨 | 下腕の小指側にある骨。 上腕骨と関節し肘関節を形成している。 |
| 下腕の親指側にある骨。 手の根元部分の骨と手関節を形成している。 |
下肢:
上腿は大腿骨、下腿は脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)の2本からなります。
| 大腿骨 | 太ももの骨。骨盤と関節し、股関節を形成する。 人体で最も長く強靭な骨である。 下端は脛骨に関節し膝関節を形成している。 |
|---|---|
| 脛骨 | 下腿の内側全面、いわゆる「すね」部分の骨。 大腿骨に次いで2番目に長い。 |
| 下腿の外側背面の骨。脛骨に比べ退化しており、脛骨の1/4ほどの太さしかない。 しかし、足首の柔軟な動きをサポートしたり、歩行時の衝撃を緩和したりという 重要な役割がある。 |
どちらも身体(胴体)に近い方が1本、遠い方が2本という構造になっています。この構造が、手足をねじるような複雑な動きを可能にしています。
②骨形成と骨吸収
私たちの骨は日々形成と吸収(破壊)が繰り返されています。
それは、骨代謝(古いものを壊し新しく作り替える)や血液中にミネラル分(カルシウムやリン)を補給することと深い関係があります。
骨の組成
骨を作っている主な物質は「ヒドロキシアパタイト」と「骨基質たんぱく質」です。
ヒドロキシアパタイト:カルシウムとリンが結合してできた硬い物質。
骨基質たんぱく質:骨の基盤となる物質で、「コラーゲン」や「オステオカルシン」などがあります。
骨形成
骨形成は「骨芽細胞」という細胞によって行われます。
骨芽細胞は骨の表面に存在し、骨の基盤となるたんぱく質を分泌します。
そこに、ヒドロキシアパタイトが沈着し、骨芽細胞の周りを固めていきます。
そして、骨芽細胞はそのまま骨の組織となります。
特に骨芽細胞は成長期の骨の発達や骨折時の骨の再生時には活発に働きます。
骨吸収
骨吸収は「破骨細胞」という細胞によって行われます。
破骨細胞には、
古い骨を壊す
骨芽細胞に合図を出して新しい骨に作り替える
骨を溶かしてカルシウムを血液中に送り出し、血液中のカルシウム量を一定に保つ
という働きがあります。
骨形成と骨吸収のバランス
骨芽細胞による骨形成と、破骨細胞による骨吸収は通常一定の均衡をな持ちながら骨の強度を維持しています。
加齢や閉経によりカルシウムの腸からの吸収が悪くなると、骨吸収のスピードが骨形成を上回り、その結果骨密度が低下してしまいます。これが「骨粗しょう症」です。
また、リウマチやガンの骨転移などでは、破骨細胞が骨芽細胞との均衡を無視して産生され続けるため、骨吸収が進んで関節や骨が破壊されます。
③骨髄
骨の内部はスポンジのような網目状になっています。
この網目の隙間にあるのが「骨髄」です。
骨髄については、後半で分かりやすく解説します。
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